ある湖の夫婦神 1
ある朝起きると頭の中にどこかの湖の映像が浮かびました。
どうやら湖に浮かぶ船か何かから見たもののようで、
その湖にある小さな島の社が見えます。
その湖になんとなく心当たりがありました。
FBなどで見ていた映像に似ていたからです。
(でも、もっと湖面ぎりぎりから見た映像なのですが)
そこへは何度か行ったことがありますが、
暖かい季節に訪れたことはなく、遊覧船にものったことはありません。
それを師匠に伝えると、とりあえず行ってみることになりました。
****************
その湖は山の上にあります。
そこへ至る道は細く急なカーブが続くので師匠に運転していただきました。
周りを囲む山に登りだすと、
神々の領域に入ったことがわかります。
もちろん平地にも神々はおられるのですが、
そういったものには身体(魂?)がなれているのか反応しなくても、
特別な土地の神気に触れると私はすぐにトランス状態に入ります。
「○○湖を囲む山々の神々にご挨拶申し上げる・・・・」
自分の名を名乗るあたりからもう記憶が途切れます。
ただ、その山の神が大きく温かい力を持つ威厳のある男神だったことだけ、
・・・いえ、アイヌ民族の服を着ていたことや、
おそらく長い間そこにおられるベテランの神であることなどがわかりました。
落ち着いていて、受け答えにも横柄なところはなく、尊敬できる方でした。
その周辺におられる神々もアイヌ民族の服装をして静かに控えておられました。
ほとんどが男性だったと思います。
その湖におられるのが姫神だと言われているからかな?と思いました。
半分意識がある状態で車の揺れを感じながら、
気がつけば湖についていました。
遊覧船の出る時間までは少し間があり、私は一人足湯をして待ちました。
師匠はあきれながら見ています。
船に乗り発船するとすぐに録音された湖の案内が流れだします。
湖を一周するその船はポイントごとにアナウンスが流れ、
湖につたわる伝説や歴史などを伝えます。
が、私は船が出るとすぐにトランス状態に。
私の意識の中にあらわれたのは男性の神でした。
白髪で落ち着いた様子の50~60代の「おじさま」と言う感じの神でした。
神、と言うよりは、執事と言うくらい謙虚で落ち着いていますが、
その前にあった山の神のような威厳や貫録が感じられません。
「うち、この湖の神さんは女の人やと思うてた」
と伝えると、
「まずはわたくしがお迎えに上がりました」
と言う答え。
その答え通り中島に近づくとその男神は姿をけし、
姫神が船の横にあらわれました。
化身だという生き物の背にのり、湖の上を滑るようについてきます。
私は目を閉じたまま、見えない世界のその光景を見て思いました。
「ああ、あの生き物がさっきのおじさまなんやな」
一通り挨拶を交わしながらも、肝心な用をきいても
「お会いしたかっただけ」
「お話がしたかった」
としか答えません。
何故私たちをわざわざ呼んだのかさっぱりわからず、
まだ20歳になるかならないかと言う風情の姫神と世間話をするばかり。
姫神はかわいらしく、それでいて落ち着き、
若くは見えるけれど相当な年数を経た神だということがわかります。
きれいな赤地に薄い白の衣を重ねた薄桃色に見える衣も上品な風情です。
十二単とはまた違い、何かの花の化身のように見えます。
その二人は夫婦だと言っていたと思います。
けれど、どうして私たちが呼ばれたのか、いつまでたってもわかりません。
不思議に思いながら同じ船に乗っている人々の話し声や
隣にいる師匠の気配を感じ、アナウンスに耳を傾けながらも、
私の意識は深くトランスしていきます。
もしかしたらその状態の時に何か言われて忘れたのかと思うほどでした。
その夫婦神の目的がわかったのはクルーズの後半、
中島についてからでした。
(つづく)

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どうやら湖に浮かぶ船か何かから見たもののようで、
その湖にある小さな島の社が見えます。
その湖になんとなく心当たりがありました。
FBなどで見ていた映像に似ていたからです。
(でも、もっと湖面ぎりぎりから見た映像なのですが)
そこへは何度か行ったことがありますが、
暖かい季節に訪れたことはなく、遊覧船にものったことはありません。
それを師匠に伝えると、とりあえず行ってみることになりました。
****************
その湖は山の上にあります。
そこへ至る道は細く急なカーブが続くので師匠に運転していただきました。
周りを囲む山に登りだすと、
神々の領域に入ったことがわかります。
もちろん平地にも神々はおられるのですが、
そういったものには身体(魂?)がなれているのか反応しなくても、
特別な土地の神気に触れると私はすぐにトランス状態に入ります。
「○○湖を囲む山々の神々にご挨拶申し上げる・・・・」
自分の名を名乗るあたりからもう記憶が途切れます。
ただ、その山の神が大きく温かい力を持つ威厳のある男神だったことだけ、
・・・いえ、アイヌ民族の服を着ていたことや、
おそらく長い間そこにおられるベテランの神であることなどがわかりました。
落ち着いていて、受け答えにも横柄なところはなく、尊敬できる方でした。
その周辺におられる神々もアイヌ民族の服装をして静かに控えておられました。
ほとんどが男性だったと思います。
その湖におられるのが姫神だと言われているからかな?と思いました。
半分意識がある状態で車の揺れを感じながら、
気がつけば湖についていました。
遊覧船の出る時間までは少し間があり、私は一人足湯をして待ちました。
師匠はあきれながら見ています。
船に乗り発船するとすぐに録音された湖の案内が流れだします。
湖を一周するその船はポイントごとにアナウンスが流れ、
湖につたわる伝説や歴史などを伝えます。
が、私は船が出るとすぐにトランス状態に。
私の意識の中にあらわれたのは男性の神でした。
白髪で落ち着いた様子の50~60代の「おじさま」と言う感じの神でした。
神、と言うよりは、執事と言うくらい謙虚で落ち着いていますが、
その前にあった山の神のような威厳や貫録が感じられません。
「うち、この湖の神さんは女の人やと思うてた」
と伝えると、
「まずはわたくしがお迎えに上がりました」
と言う答え。
その答え通り中島に近づくとその男神は姿をけし、
姫神が船の横にあらわれました。
化身だという生き物の背にのり、湖の上を滑るようについてきます。
私は目を閉じたまま、見えない世界のその光景を見て思いました。
「ああ、あの生き物がさっきのおじさまなんやな」
一通り挨拶を交わしながらも、肝心な用をきいても
「お会いしたかっただけ」
「お話がしたかった」
としか答えません。
何故私たちをわざわざ呼んだのかさっぱりわからず、
まだ20歳になるかならないかと言う風情の姫神と世間話をするばかり。
姫神はかわいらしく、それでいて落ち着き、
若くは見えるけれど相当な年数を経た神だということがわかります。
きれいな赤地に薄い白の衣を重ねた薄桃色に見える衣も上品な風情です。
十二単とはまた違い、何かの花の化身のように見えます。
その二人は夫婦だと言っていたと思います。
けれど、どうして私たちが呼ばれたのか、いつまでたってもわかりません。
不思議に思いながら同じ船に乗っている人々の話し声や
隣にいる師匠の気配を感じ、アナウンスに耳を傾けながらも、
私の意識は深くトランスしていきます。
もしかしたらその状態の時に何か言われて忘れたのかと思うほどでした。
その夫婦神の目的がわかったのはクルーズの後半、
中島についてからでした。
(つづく)

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