負の恒常性
「恒常性(こうじょうせい)ないしはホメオスタシスとは、生物および鉱物において、その内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことである」(ウィキペディアより)
体温や血糖値、血中カルシウム濃度などはこの恒常性の働きにより常に一定に保たれています。
以前、身体の酸性・アルカリ性のバランスもこの恒常性の働きにより常に弱アルカリ性に保たれていると書いたことがあります。
「『身体・心・魂』を健やかに保つ食事法=フードヒーリング」参照
先日ご紹介させていただいた本にはこの辺りのことが少し詳しく書かれています。
「気にしすぎ人間へ」参照
この恒常性は一般的には生体の状態を保つために働くと言われていますが、
私は最近様々なことを通して、
「負、マイナス」の働きもするのではないかと考えています。
あ~、だから、中々病気が治らないのね。
とか、
いつまでも社会復帰できないのね。
とか。
今回はこの「負の恒常性」について書きます。
(こういう言葉、あるのかな?無かったらTerraの造語と言う事で)
************
「身体に良い食事を始めて、続けていると無性に悪いものが食べたくなる」
久恵先生のフードヒーリングの食事法に切り替えてから1年あまり。
身体はかなり正常な状態に近づきつつあります。
でも!時々無性に体に悪いもの、合わないものを食べたくなるのです。
化学調味料で身体が痺れたり、肉で内臓が腫れて、
その度にかなり苦しむとわかっているのにもかかわらず。
意思の力で「ダメ!」って思っても負けてしまう。
で、痛い目にあって(笑)深く反省。
久恵先生や流輝先生に「でしょ?」って言われる(TT)
実はこれ「負の恒常性」によるものです。
久恵先生によると、細胞が新陳代謝により作り変えられるとき、
元の細胞がつくられたのと同じ材料で作ろうとするのだそうです。
だから、お肉や化学調味料などを材料に作られた細胞は、
新しくなる時に肉や化学調味を欲するのだとか。
その時に過去の自分のように食べ放題に肉や化学調味料を取るのではなく、
ほんの少しにしておくと、
身体はそれで満足し、
次に細胞を作る時には更に少ない量で済むようになっていくのだそうです。
こんな風に「健全じゃない状態」が普通だった人が、
なんとか健全にしようと努力しても
「揺り戻し」があるのは、
この負の恒常性によるものだと私は考えています。
*~*~*~*~*~*
「朝寝て夜起きる、とか、病気の期間が長かった場合の話」
生活習慣を変えるのって難しくないですか?
私は元々朝起きるのが苦手でした。
OLをしていた時はいつも遅刻ギリギリ。
ホント社会人失格状態。
最初の妊娠、出産をしたころは更に生活がめちゃくちゃになり、
起きるのは昼ごろと言う生活。
どんどん体調も崩れ、「自律神経失調症」の診断も受けました。
(実はうつ病・対人恐怖症にもなっていたのですが当時はわかりませんでした)
ある日、昼ごろ起きて子どもに授乳をしている時、ひらめくように思いました。
「こんな生活をしていちゃだめだ!
家事も何もかも半日分しかできない。
午前中がもったいない。
朝ちゃんと起きることにする!」
次の日から朝7時に起きるようにしました。
起きてしばらくは動けなくても、それでも起きました。
それから少しずつ活動時間が長くなって行きました。
今思えば、それがうつ病や対人恐怖症を克服する最初の行動だったと思います。
生活を生き物である人間として当たり前の時間にする。
それは「自分の怠け癖を克服する」と言う事です。
これは病気の人たちが怠けていると言う事を言いたいのではありません。
誰にでも、この怠け癖ってあると思うのです。
そういう怠けたい自分をねじ伏せ、健全に保とうと努力することが大事、
と言う話です。
怠け癖を自分に許して「病気だから仕方ない」と言い訳にする人もいるようですが、
私はその逆のことをしてきて、ここまで健康になってきました。
―あなたはどうしたいですか?
それでもね、
「あ~、掃除、めんどい」
「お化粧したくない」
なんて思う日もありますよ、人間ですもの

でも、出来る限りさぼらない。
「健全な状態を自分の『普通』にする」ためです。
昔の私は「健全じゃない状態が普通」だったのですね。
これを病気治療に当てはめると、
長い間病気の状態だった方は、
「病気が普通」の状態になっています。
だから病気を治そうとしても、
社会復帰しようとしても、最初は気力で頑張っていても、
「負の恒常性」が働いてしまって健康な状態になかなか戻れないのだと思います。
だいたい、「もう大丈夫だろう」と油断したころ(半年くらい?)かなと思います。
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「負の恒常性を断ち切る」
これはまず、
自分が普通じゃない、
あるいは健全じゃない状態が普通になってしまっていると自覚するところから始まると思います。
「仕事を始めたら、やるのが当たり前だからその時になったらやるよ」
なんて言い訳をせずに、
自分の今の健全じゃない状態を認める事です。
そしてその後に、
毎日を健全で健康な状態へ向けてコツコツと積み重ねると言う事。
負の恒常性が働きそうな期間は厳密にやる必要があります。
余裕が出てきたら、少し怠け癖が出ても戻せますが、
怠け癖が普通の状態の時には自分に厳しくした方が良いと思います。
Terraでも食事法やホメオパシー、
鍼灸治療などを勧めてもたいていの方が半年くらいで挫折しそうになります。
それはこの負の恒常性が働くころだと思い、
その度に「何故それを始めたのか?」を思い出していただきます。
そんな風に客観的に見てくれる第三者も必要だと思います。
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「気を付けていただきたい事」
これは絶対に強制しないでください。
強制したら、「負の恒常性」が強く出て、かえって逆効果です。
この記事を当事者の方にお読みいただくよう勧めても良いのですが、
「怠けているからダメなんだよ!」とは言わないでください。
その人が、健康で健全な状態になるかどうかはその人が決めることです。
健全じゃない状態が良いと言うなら、それもあり。
但し、その人とこれからどのように付き合っていくかを決める権利は
ご自分にあることを忘れないでください。
そして、ご自分の中にも怠け癖がないかよく考えてみてください。
***************
最近、ブログや「Trinity」などに書いている記事を自分で読み返していて思うのですが、
これって、昔の日本人が当たり前にやっていたことだと思うのですよ。
人として恥ずかしいことをしない。
毎日を真面目に、マメにコツコツとやる。
それが当たり前。
近年精神疾患や、ニート、引きこもりが増えたのは、
他にもさまざまな要因があると思いますが、
この「日本人が当たり前にやっていた事」を軽視しているのもあるのではないかと思います。
私は学生時代から同性に一方的にライバル視され、
様々な嫌がらせを受けてきました。
最近も一方的にデマや悪口をブログなどに書かれています。
よくそういうことを思いつくなと言うような内容ですが、
自分の汚い心をさらしているような行為だと思います。
(「何を言っても人は信じたいものを信じる」参照)
でも、そんな私にも負けたくないとずっと思ってきた人がいます。
それは「弱い自分」です。
だから、ここにもよく書きます。
「弱い自分に負けないで」
それは、弱い自分に負けそうになる方の気持ちがよくわかるからです。
怠けたり、ずるいこと、卑怯なことをしたくなる気持ちは誰にだってあります。
でも、それをしちゃ、おしまいです。
自分が嫌いになるからです。
だから、しちゃ、ダメなんです。
私も日々、弱い自分と戦っています。
一緒にがんばりましょう。
病気でも、うまくいかなくても、ボロボロでも、
昔の日本人が普通にしていた「美しい生き方」を選んで行きましょう。
そして、それを自分の普通にして、正常な恒常性を持ちませんか?

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追記
Web女性誌「Trinity」に私が書いた新しい記事は、
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霊能力ある人ならではの悩みとか、
「霊能力が使えるようになる第一歩はこれ」とか。
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